【京都の和菓子:京の歳時記】春と秋の彼岸

彼岸には春と秋があり、それぞれ、春分の日(3月21日頃)、秋分の日(9月23日頃)を中日として、最初の日を「彼岸の入り」、最後の日を「彼岸明け」、その前後の3日を合わせた7日間を彼岸といいます。この期間に行う仏事を彼岸会(ひがんえ)と言います。

暑さ寒さも彼岸まで

春分と秋分の日は昼夜の長さがほぼ等しく、気候の変わり目でもあり、この頃になると夏の暑さも冬の寒さも薄れ、過ごしやすい気候になっていくので、「暑さ寒さも彼岸まで」というようになりました。

 

彼岸花

日本では、秋の花として親しまれる彼岸花。別名は曼珠沙華(まんじゅしゃげ)とも呼ばれており、日本特有の「彼岸」の時期に咲く花として知られています。曼珠沙華(まんじゅしゃげ)という別名は、「天界に咲く花」を意味するそうです。

ぼた餅とおはぎ

お彼岸には、ぼた餅やおはぎをお供えするのですが、この呼び名についてお話しします。

ぼた餅は、春に咲く「牡丹」にちなんで「牡丹餅」と言います。またおはぎは、秋に咲く「萩」にちなんで「おはぎ」と言うようになりました。

秋に作るおはぎには、「粒あん」で作るのに対し、春は「こしあん」の牡丹餅を作っていました。

秋は、小豆が収穫されるので、皮まで一緒に炊き上げる「粒あん」に。春は、皮が硬くなるので、皮を取り除いた「こしあん」の牡丹餅を作っていたそうです。

現在では、春秋のお彼岸共に「こしあん」と「粒あん」の両方がつくられております。

京菓子司よし廣が厳選した材料を使用。

京都よし廣のおはぎには、こだわりの材料を使っております。もち米は、「滋賀県産の羽二重もち米」を使用。小豆は、「北海道産の小豆」を使用しています。